業務の合理化

 合理化の目的は、限られた時間、限られた人員で生産性を上げることですが、忙しくて合理化の時間が取れない、合理化ができないから忙しい状況が続くという悪循環の経験はないでしょうか?

 合理化では「ECRSの原則」の手法がよく用いられます。「ECRSの原則」は主に時間に着目した手法で製造業で広く用いられていますが、一般の業務にも応用できます。ECRSは着眼点を意味する英単語の頭文字を取ったものであり、実施順序もE→C→R→Sで行われます。

  1. Eliminate(取り除く):業務をなくせないか?
  2. Combine(合わせる):複数の業務をまとめてできないか?
  3. Rearrange(組み替える):業務の順番を変更できないか?
  4. Simplify(簡素にする):業務を単純にできないか?

Eliminate(取り除く)

 業務をなくすのは抵抗があるかもしれませんが、業務を行った結果が次に繋がっていなければ意味がありません。過去の業務の流れで定常的に作成していた資料が業務プロセスの変更により活用されていなかったりするのはよくあることです。業務を行っている目的を確認する必要があり、後工程に活かされない業務は取り除く対象になります。

Combine(合わせる)

 効率性を上げるための分業化は有効な方法ですが、行き過ぎた分業化は却って非効率になる場合があります。管理職と各グループのリーダーで行っている会議の場合、グループのリーダーは後でメンバーに内容を伝えなければなりません。グループのメンバーを会議に加えることでリーダーからメンバーへの伝達時間を削減できます。

Rearrange(組み替える)

 会議直前に資料を配布している場合、出席者は会議中に内容を確認することになります。会議前日に資料を配布することで出席者の理解を深め会議時間を短縮できます。

Simplify(簡素にする)

 「取り除く」「合わせる」「組み替える」では業務内容そのものに変更はありませんでしたが、「簡素にする」では業務内容に変更が伴います。作業時間を短くするために後工程の業務に支障がない程度に作業を簡素化します。報告書のフォーマットを統一し必要事項を埋めるだけにするのも一つの方法です。またツールやシステムを導入するのも有効です。Excelを使っているのであれば、マクロ機能を使って社内システムからデータを取り込むことで時間を短縮し入力ミスをなくすことができます。

 日頃行っている事を変えることには抵抗があると思います。弊社では「行っている事」を変えるのではなく、「行い方」を変えることで業務全体の合理化となるお手伝いをさせていただきます。

ITILを応用した一般業務プロセスの改善をご支援します。

生産現場の見える化により、改善点を明らかにし、生産効率の最適化を行います。